当たり前っちゃぁ当たり前なんですが、コイツを取り入れてからは“THE・スムーズ”です。
先月からお出でになられた87歳の男性で、仮にお名前を【山本様】としましょ。
「とにかく右のお尻やすねが痛い」
「ジッとしとっても痛いし、歩いたら痛みがひどなる」
「病院じゃ『年も年じゃから・・・』言うて何もしてくれん」
「歩けんなんるんが嫌なんじゃ」
とのこと。
心のなかでは
「(よっしゃ!まかしとけ!)」な気分だったのですが、一つ問題が。
とにかく耳が遠い。
補聴器つけてらっしゃっても、なかなかどうしてな状態。
だもんで、他の病院でもそうされてるそうなんですが、当院へも奥様が一緒に来られて、いわゆる【通訳】さん的に間に入ってもらっていました。
女性の声は高いから聞き取れるみたいです。
とは言え、問診・触診・施術のどの場面でもまぁ大変。
先ずは大きな声で話しかけ(ますが、基本全然聞こえないみたいです)、奥様に間に入ってもらいこちらの意図を伝え(ますが、これも内容によっては奥様が理解するのが難しかったりすることも)、そして次のステップへ。みたいな感じです。
説明するための資料はラミネートフィルムで作ってあるので目で見てもらうと何とかなるものの、やはり図や絵では足りない部分は声でということになりますから、けっこう大声張り上げて診させていただいていました。
だもんで、その方が来られる時は、体力的にも精神的にもけっこうシンドイんです。
けど、3回目のご来院の時に「ふと」思いました。
「これ、結構【山本】さんもシンドイんじゃなかろか?もしかして、『ワシのために先生と嫁に二人掛かりで何度も何度も大声出させて。申し訳ないのぉ』とか感じてらっしゃらないじゃろか?」と。
で、思いついたのがコレ(写真の紙)です。
アメフトのおかげかな?
アメフトってサインプレーなんですが、ベンチから「次はお前がこうして、お前はああしろよ」なんてことを一々言わず、試合前にあらかじめ準備しておいたアルファベットや数字が書かれたサインボードを組み合わせてやるべきプレーを伝えることがあります。
例えば、4枚のボードで「A・3・2・D」とか「C・5・4・X」とかいう感じです。
「あ、たいがい決まって患者さんにお伝えすることは文字にしときゃいいじゃん」
まぁ、スムーズっす。
施術時間も短く出来るし、何よりシンドくない。
気のせいか、【山本】さんのお顔の表情の和やかです。
「後は、痛みを無くすだけ!よっしゃーーー!」てな気持ちです。