前回の「その2」で
「赤ちゃんのインナーマッスルは体がこけないように踏ん張る時にこそ鍛えられる」
というお話をさせていただきましたが、どうでしょう?何となく伝わったでしょうか?
毎日毎日寝ては覚め、覚めては立って、立って歩いてつまづいて、つまづいてはこけて、こけては泣いて、泣き疲れては寝て、寝ては覚め・・・というような中でインナーマッスルが鍛えられていくんです。
そしてすくすくと成長し日々身長や体重も増え、増えていく中でまたこけては立ち上がりしながらインナーマッスル大きく強く鍛えられていきます。友達とかけっこやかくれんぼをすることがあるでしょう。サッカーや野球、バレーボールにテニスをする子もいます。その度にこけては立ち上がりが繰り返され、その中で遊びや競技に必要な「こけないように踏ん張る」ためのインナーマッスルが鍛えられていきます。
インナーマッスルをわざわざ鍛える必要ってある?
「じゃ、やっぱり、インナーマッスルを鍛えるって大事よね。毎日頑張らなくちゃ」と思われた方もいるかもしれませんが、実は自分は
「けど、ちょっと待ってください」という立場です。
もちろんインナーマッスルも筋肉ですから弱いよりは強いに越したことはありません。筋肉ですから鍛えていないと落ちてしまいます。引退したスポーツ選手は筋肉が落ちますもんね。
けど、どうでしょう?
風邪で1週間くらい寝込んでた子供、治ったら走り回っていませんか?
サッカーやってた子供、やりたくてやりたくてウズウズしてませんか?
もちろん個人差はありますが、インナーマッスルは少々の事では落ちないんです。
少々の事では落ちないのがインナーマッスルなのよ
力こぶや太ももの筋肉(いわゆるアウターマッスル)はトレーニングを怠ると落ちたのが目に見えて分かりますが、人が人の形を維持するために働くインナーマッスルはわざわざ鍛えていなくても(風邪で寝込んでいても)比較的維持されるんだと思います。
(その筋肉に占める白筋繊維や赤筋繊維の割合が関係するのかな?とは思うのですが、ここでは省略させていただきます)
先ほど、実は自分は「鍛える?ちょっと待ってください」という立場です、とお伝えしました。
これをものすごく乱暴な言い方に換えるとすると、
「大人になるまで体の骨組みがバラバラにならなかったら、それ以降わざわざ鍛える必要ってある?」
「少々の事では落ちない筋肉なのに、なぜ鍛える必要があるの?」
ということなんです。
「またぁ、目立とうと思って奇をてらったこと言うぅ」
と思われるでしょうね。分かりました。じゃ、ちょっとまた話を変えますね。
じゃ、どうやったら筋肉は鍛えられるの?にいきましう。
筋肉は縮もうとすることしか出来ません(キリッ!
は?何をいきなり?と思われるでしょうが、この項目の大きなテーマの「インナーマッスルを鍛える」ための重要なポイントなんです。
筋肉は骨と骨をつないでいて、脳からの命令で体を動かします。体を動かすとは関節を動かすということですが、骨と骨をつなぐ筋肉が縮むことでその距離が縮まり関節を動かすということになります。
例えば、脳から「肘を曲げろ」という命令が出たら、肘を曲げるために縮む筋肉が頑張ります。
言葉にするとややこしいですが、逆に「肘を伸ばせ」という命令が出たら、肘を伸ばすために縮む筋肉が頑張ります。
肘を曲げるのが主に上腕二頭筋で、伸ばすのが上腕三頭筋です。
肘を曲げる上腕二頭筋を鍛えると、太い力こぶが出来ます。筋肉が太い=筋力が強いです。
じゃ、どうやって鍛えるかというと
代表的なのがこのダンベルカールです。
何をやっているかというと、ダンベル持って肘を曲げている(上腕二頭筋を縮めている)んです。
ポイントは「ダンベルを持って」という点。
ダンベルという通常の生活ではかからない負荷を腕にかけそのダンベルを持ちあげるという行為は、上腕二頭筋からすると
「おい!なんやねん、これ。聞いてないぞ。そうか、わかった。この状態で縮めばええんやな。おぉりゃぁぁぁ」
と頑張る行為です。
こうすることで筋肉は強く太くなるのですが、実はもう一つ大事なポイントが。
それは「ダンベルをゆっくり降ろす」ことなんです。
まず第一にダンベル持ったまま生活できませんから、持ち上げたダンベルは降ろさないといけません(当たり前ですね^^;)
第二に、そのまま床に放り投げては床が傷みますからトレーニング場の人に叱られますし、ドーンと音させると周りの人に迷惑・・・じゃなく、実はゆっくり降ろすことこそが上腕二頭筋のトレーニングにとって、ものすごく大きな効果があるからなんです。
それこそ、「ダンベルカールやってるのに、ダンベルをゆっくり降ろさないの?アホちゃうw?」
と笑われるレベルです。
「ダンベルをゆっくり降ろす」ことの中に「インナーマッスルを鍛える」という神髄が隠されている・・・という前振りで、今回もお付き合いいただきありがとうございました。
すみません、「その4」に続きます。