「患者こそ我が師」

「我以外みな師」という言葉がありますが、人として未熟な自分などは、なかなかその境地には達せていません。

(たまに、こんにゃろう!と思う事がありすし^^;)

ただ、私たち治療院の世界には

「患者こそ我が師」

という言葉が古くからあります。

ちょっと気取ったもの言いになりますが、今の自分の治療スタイルを作り上げて下さったのは、ご来院いただいた多くの患者様でもあります。そんな中、「あぁ、やっぱり患者様から教わることはまだまだあるなぁ」と思った事がありました。

長年の腰痛でご来院されたE様。原因とすると、絵に描いたようなあの筋肉が原因でらっしゃいました。で、初回の施術を終え二回目のご来院の時です。いつものようにお尋ねします。

「Eさん、あの後、翌朝とか日中の様子はいかがでした?」

「そうですねぇ、ちょっとぉ、言ってもいいのかどうか悩んでるんですけどぉ・・・」

こういう場合、ドキッとします。基本、マイナス思考な自分ですので

「(ぬぬぬ!痛みがひどくなっちゃったかしら?)」とか

「(むむむ!他の所に痛みが出ちゃった?)」などなど、

瞬時に色んなマイナスワードが頭を駆け巡ります。けど、勇気を振り絞ってお聞きします。

「どうされました?」

「いや、あの。ちょっと下品なお話なんですが、トイレでお尻が拭きやすくなったんですよ

 

ホッ

です。と、同時に

「あぁ!確かにあの筋肉が動きやすくなると、そういう効果もあるよな」とも思いました。

腸腰筋(腸骨筋と大腰筋)

解剖学的には

・股関節の屈曲と外旋

という役割があります。

 

同業者の方々なら、細かな説明は不要でしょう。この筋肉が固いと後ろに手を回すようなお尻の拭き方が難しくなります。で、この筋肉が固いと・・・そう、腰痛の大きな原因となります。

(詳しくは省きますね。お聞きになりたい方はお気軽にお声かけ下さい。もう嫌っっっ!ってくらいお話させていただきます)

 

確かに、予診表や問診では色んな事をお聞きします。けど、

「トイレでお尻、拭きやすいですか?」

なんて聞きませんもんね。けど、日常生活ではかなりの【お困り事】です。

もちろん、その方との距離感の見極めが大事ですが、E様のおかげで、今後来られる患者様との会話のネタが一つ増えました。

「お尻拭く時、しんどくないですか?」と。

もし該当するなら、患者様との距離感がさらに縮まるでしょうから。

 

E様、ありがとうございました。