ひと言で「痛み」っていいますが、実は色んなのがあると思うんです。
皆さんそれぞれに痛みの表現も違いますし、痛みの出方も違います。
けど、患者さまから色々お話を聞いて、検査させて頂く中でどんな治療をどの部位にするかを考える側の自分とすると、その痛みが
・けがをした(痛めた)痛みなのか
・筋肉で起きているのか、関節で起きているのか
・痛みがある部分が原因なのか、他に原因があって痛みが起きている所に“しわ寄せ”が来ているのか
・どんな動作でどこに痛みが起きるのか
・どんな状態でジッとしていると起きるのか
・どういう状態だと痛くない(症状が軽減、無くなる)のか
などなど。ですが、自分の中で究極的には
・どういう時に症状が出て(強くなって)どういう時に症状が無くなる(軽くなる)か
が、ものすごく大きなポイントになっています。
もちろん色んなケースがあって、先生によって色んな考えに基づく対処法(施術)があるのでしょうけど、当院で診させて頂く患者様の場合、固くなった筋肉が原因で起きている症状だということが多々あります。
「固くなっている」を言い換えると、「柔軟性が落ちている」ということです。「瑞々しさがなくなった」とも言えると思います。
会話の中でよく聞きます。
「前はこんな事なかったんだけどねぇ」
「病院は加齢じゃぁ言うんよ」
例えば、右の脚が痛いとしましょう。
「加齢」?
もちろん否定は出来ません。けど、症状が無い左脚も同い年ですよ。
とすると、同い年なのに右側にだけ症状が起きる原因があるんです。ですので
「ホラね」
という感じで、検査の時に患者様の筋肉の状態がなるべく分かるように動いてもらったり、施術させてもらったりするんです。とすると、患者様が
「あ!ホントだ。えぇっ」
と驚くというより、お気づきになります。その差が筋肉の固さで起きているんです。
固くなる原因の一つに、「長年使い続けた・・・」ということがあります。長い年月を経ているという意味で「加齢」「老化」は原因としては避けられないんです。
けど、逆に言えば、それだけです。
年を経ていることだけが原因であれば、どなたも同じように同じような場所が同じように痛むはずです。けど、症状は人それぞれ。
原因が違うからです。
何なら、人は生まれた瞬間から「加齢」しかしません。出来ません。
「減齢」した人、見たことありますか?ね。
ただ、それが「症状を起こす筋肉が固くなる原因」が違うということ。
(その話はまた別の機会に)
じゃ、なぜ年を経ると筋肉は固くなるのか。柔軟性が落ちてしまうのか?
長々と説明するより、一度鏡を見てみましょ。
10代20代のころと比べていかがですか?
お肌の張り、ツヤ。シワ、シミ。
外気や太陽の光に晒されているから仕方ない部分はありますけど、これって年齢のなせる技ですよね。
お肌でこれです。
なぜ、体の中(筋肉)で同じ事が起こっていないと言えるんです?
筋肉でも張り、ツヤが落ちているんです。お年相応に。
特に筋肉。筋肉は伸び縮みするという点でゴムみたいな性質がありますよね。で、ゴムって長い事放っておくとどうなります?
下の方のゴム、ちょっと引っ張ったらどうなりますか?
これが筋肉で起こったら肉離れです。
まさか、ここまでボロボロになっていなかったとして、柔軟性が落ちてカチカチになっていたら?
上手く伸びないゴムを無理やりにでも引っ張ろうとすると、ものすごく力が要りますよね。体にすごい負担がかかります。
筋肉が骨のどこかと骨のどこかをつないで伸び縮みすることで体は動きます。とすると、固くなった筋肉で体を動かすと、筋肉が引っ付いている骨の部分に負担がかかるんです。で、それが痛みを起す原因になるんです。
なら、どうすればいいですか?
そう、柔らかくするのがいいんです。
話はお肌に戻ります。
お肌、どうケアされてます。お肌ケアグッズやお化粧品買って、毎日お手入れしてません?
何故、されるんですか?
「・・・・・」
でしょ?
じゃ、何故、体の中(筋肉)のケアはされないんですか?
いや、長年されてこなかったがために、同じような生活をしてるだけなのに痛みが出てるんじゃありませんか?
仮に、長年お肌のケアをしてこなかったとしたら、鏡の中のアナタは今のアナタと同じだったと思われますか?
「・・・」
じゃ、痛みをとるためにはどうします?
そういう事だと思うんです。
ただ、たまに、たまにですが、こういう人もいるんです。
「けど、私だけは年とらないの」と思ってる方が。いや、頭では分かっていても、心じゃ納得しないんです^^;
王さんもイチローも松井も引退したんです。大谷君だっていつかは。けど、こういう人は、いつまでも自分はホームラン打てて、160キロ投げれると思ってるんです。
んなワキャないでしょうが。
ね、こういう話を女性の方にすると、ムッとされるでしょ。
だから、滅多にはしませんけど、本当は心の片隅には置いといて欲しいんですよね(^^;