腰部脊柱管狭窄症について

「ねぇ、ちょっとおかしなこと言ってもいい?」

ディズニー映画「アナと雪の女王」のワンシーンに、こんなセリフから始まる歌がありますが、腰部脊柱管狭窄症についてちょっと、いえ随分おかしなことを言います。

「そういうの、大好きだ」だったら嬉しいのですが。

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)

長い名前で難しい漢字がたくさん並んでいて厄介ですが、お困りの方は結構いらっしゃいます。

どんな症状かというと、歩いているとだんだん足がシビレたり痛くなってきてしゃがみ込みたくなるんです。で、ちょっと座って休むとまた歩けるようになる。けど、またしばらく歩くと・・・と、歩いたり休んだりを繰り返すようになるのが特徴なんですね。

これを「間欠跛行(かんけつはこう)」いうのですが、この腰部脊柱管狭窄症に特徴的な症状なんです。

何故こんなことが起こるのかというと、ざっくり言えばこうです。

首から腰までの背骨(脊椎:せきつい)ってのは、一本の骨ではなくて、たくさんの積み木が連なったようなものなんです。魚の背骨をイメージしてみてください。たくさん積み木が繋がっているでしょ。

その積み木の構造は複雑なのですが、共通しているのはその後ろ側に丸い穴が空いているということなんです。そして、積み木を重ねていくとその穴ままるで一つの管みたいになるんですね。その管のことを脊柱管(せきちゅうかん)と呼ぶのですが、その管の中を脳から体へとつながる神経の束が通ります。

脳みそから下に伸びるごぼうみたいな感じですね。そのごぼうのことを脊髄(せきずい)といいますが、脳から(脳に)つながる神経の束が頭から出て首の真ん中を通り、背中から腰まで届いています。そして、そこから枝が生えるように手足への神経が伸びています。
背骨は腰の辺りで反っていますが、この脊柱管狭窄症というのはその脊柱管が腰の部分で何らかの原因でさらに狭くなる(砂時計のくびれの所のように細くなる)病気です。そのため、神経に圧迫がかかり腰から下の神経に関連する症状が出てきます。

「歩いていることで元々反っている腰の部分に負担がかかり、腰の骨の中の背中側を通る神経が圧迫されて足にシビレや痛みが起きてしまう」と。そして、

「座って前かがみになることで腰の骨への負担が減り、再び歩くことができるようになる」けれども、また歩いていると・・・という仕組みなんです

当院では、全く別の視点でこの腰部脊柱管狭窄症に取り組んでいます。

「ねぇ、ちょっとおかしなこと言ってもいい?」

痛みやシビレで歩けなくなるのであれば、神経の圧迫は関係ありません。痛みやシビレを感じているのであれば、色んなものを感じる神経は元気です

歩いているうちに足に力が入りにくくなって歩けなくなるのは要注意です。要注意ですが、すぐにもう一度歩けるようになるのであれば動かす神経も元気です

痛みやシビレについて詳しくお話するのは別の機会にゆずりますが、歩いている時に足に痛みやシビレを起こしている原因を取り除けば痛みやシビレを感じなくてすみます。

力が入りにくいというのは、「歩け!」という脳からの命令が伝わりにくくなっている状態ですが、少し休むと歩くことが出来るのであれば、その命令をじゃましているヤツに「ジャマすんな!」という事が出来れば歩けます。

当院の「腰部脊柱管狭窄症が治る」という考え方

当院は整骨院です。レントゲンやMRIはありませんし、狭くなった脊柱管を広くする手術などもちろん出来ません。

ですが、極論を言わせていただくなら脊柱管が狭かろうが詰まっていようが、症状が出なくなればいいんです。

ご自宅から50メートル先のお店に行くのがやっとだった方がいらっしゃいます。50メートル歩くと痛みやシビレで歩けなくなっていたんです。

その方が100メートル歩いたら痛みやシビレが出るようになったとしたらいかがですか?それが200メートルになり500メートル歩いたら痛みやシビレが出るようになったとしたら。

近所のお店までの往復はヘッチャラですよね。スーパーマーケットの中を買い物して歩き回るのも大丈夫なはず。

これまた詳しくは別の機会にゆずりますが、そうなったら今度はどんどん歩くことをおすすめします。

500メートルが1キロに、2キロに、2キロが10キロになれば?

さすがにオリンピックを目指すのは無理ですが、お孫さんとオリンピックを観に行くことも全然可能です。

背骨の中の管を広げることは出来ませんが、脊柱管狭窄症といわれる症状が日常生活で出なくなればいいのではありませんか?

もちろん、手術が必要な方はいらっしゃいます。

そもそも力が入りにくくなっている方や、頻尿や夜間尿、残尿感、失禁などの排尿障害がある方は絶対に油断禁物です

手術の必要がないと言いたいのではありません。

ただ、手術したけど思うような結果ではない方や、せっかく良くなったのにまた症状が再発した方がいらっしゃるのも事実。ということは、手術で改善したところ以外に原因となるものがあったと考えられないでしょうか?

そういう部分が私たちの出番です是非、お気軽にご相談下さい。お待ちしております。

アナとハンスも言ってくれるかも。

アナ「ずいぶんおかしなこと言っちゃったけど大丈夫?」

ハンス「僕も同じこと考えてた!」